「小松・加賀(石川県)」
トラベルガイド VOL.1

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ヨシュア工房は竹西圭仙さんが開いた圭仙窯を前身とし、今年で創業60周年を迎える砥部焼の窯元。創業当初からバブル期までは、シンプルな染付商品の製作・販売が中心だったが、バブルが崩壊すると景気の良かった時代は終焉を迎え、2000年に2代目で現社長の竹西辰人さんが家業を引き継ぐこととなったときには、経営は非常に苦しい状態にあったという。だがそんな時だからこそ、竹西さんは自らのできることに前向きに取り組んだ。さまざまな商品の試作に挑戦し、商品のブランディングについても積極的に学んだ。そうして誕生したのが、のちのヨシュア工房の看板商品となる《ヨシュアブルー》シリーズだ。
白地に青の涼やかな染付は、砥部焼の代表的な特徴として挙げられることが多い。竹西さん自身も染付の青が好きで、自分なりの青を追求していきたいという思いがあった。そこで、自ら山で採取した10種類以上の石を砕いてコバルトとブレンドし、試行錯誤の結果独自の呉須を開発、他にはない青が生まれた。当初は呉須を刷毛で素地に塗るという方法を採用していたが、個人作家としても活動する竹西さんは、自らの個人作品の制作技法として活用していた「吹付」の技法を呉須に応用し、繊細で滑らかな青のグラデーション表現が実現した。これが《ヨシュアブルー》シリーズ誕生の経緯である。青の探求の始まりから、実に10年の歳月が経った頃のことだ。これが道後温泉の旅館で人気となり、次第に《ヨシュアブルー》の需要は高まっていった。現在では砥部の他窯元とのコラボレーション商品の開発など、さらなる商品展開に力を注いでいる。
「普段使いの器」としての砥部焼だけでなく、「プレミアムな器」としての砥部焼の価値の醸成に注力している点も、ヨシュア工房の特筆すべき取り組みだ。現在は国内外のさまざまなレストランへの展開を模索しており、「日本の工芸は世界のトップクラス。日本人ならではの繊細さが表れていると思います。そういう点を見てほしいです」と竹西さんは語る。また、工房ではスタッフが多く集まる日に小さな勉強会を開いているそうだ。「やきものとはどういうものか、どういう思いでものを作るのか。これからは会社の運営についてなども話そうと思っています。それと、若手にはAIの使い方も覚えてもらいたいです。一歩上を行く活用の方法を考えていけば、またいろいろな新しいものづくりができていくんじゃないかと思っています」。世の中の変化を敏感に捉えながら、ヨシュア工房は今後も新たな価値の創出を目指していく。