
インサイト Insight
これからの暮らし。工芸に出会い、気づくこと。
日常にある工芸の美。展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざまな情報、視点をお届けします。
今年で8回目を迎える展覧会『工芸・Kôgeiの創造 ―人間国宝展―』がセイコーハウス銀座ホール(旧和光ホール)にて、2023年4月6日(木)〜23日(日)の日程で開催される。通称「人間国宝」として広く知られる「重要無形文化財保持者」は、長年にわたって工芸の技の研鑽を積みながら独自の作風を編み出した、それぞれの分野の第一人者。今回は陶芸、染織、漆芸、金工、木工芸、人形の6つの工芸分野から、37名の作...
ジャパン・クリエイティブ・センターは、在シンガポール日本国大使館が運営を行ない、シンガポールにおける日本文化に関する情報発信の拠点である。2023年1月31日(火)〜2月4日(土)、ジャパン・クリエイティブ・センターにて、『POST-WABI』展が開催された。本展では、陶芸家の古野幸治さんと藤堂高直さんによる陶芸作品が30点ほど展示され、日本の伝統的美意識である「侘び」の新たな一面を感じさせるもの...
金属加工の街として知られる新潟県燕市。江戸時代初期に農家の副業として行なわれていた和釘鍛冶に端を発し、明治時代以降、日本を代表する金属食器製造の地として発展、今に続いている。「SUSgallery(サスギャラリー)」は、当地に受け継がれる金属加工技術を生かし、ピュアチタンの創造性を追求しているチタンウェアブランド。時間が経過しても錆びにくく、割れることがない普遍性、生活に寄り添う優れた機能性、特殊...
イギリスのクラフツ・カウンシルが主催する現代工芸とデザインの国際見本市『Collect(コレクト)』が、2023年3月3日(金)〜5日(日)の日程で、ロンドンのサマセットハウスにて開催される。会場での開催に加え、全ての作品がアート専門のオンラインプラットフォーム「Artsy(アーツィー)」で3月1日(水)〜12日(日)まで掲載され、閲覧と購入が可能だ。Collectは、コレクターや工芸ファンが国際...
ARTICLES
-
日本最大級の国際的アート見本市『アートフェア東京』開催
展覧会・イベント情報 VOL.54
今年で17回目となるアートフェア東京が、2023年3月10日(金)〜12日(日)の日程で開催される。2005年に始まり、日本で最大級の規模を誇るアートフェア東京は、古美術・工芸から、日本画・近代美術・現代アートまで幅広い作品が展示されるのが特色だ。東京国際フォーラムの2フロアにわたる展示は、国内外で活躍するコマーシャルギャラリー・美術商が出展する「ギャラリー」、百貨店や地方工芸団体の企画ブースを含...
-
日本の美意識「自然観」
連載コラム『日本工芸の歩む道』 VOL.5
日本の美意識について学んでいくと、日本人の根底に備わっているのは、「自然観」というものなのだと気づくようになる。日本人は、散りゆく桜を美しいと感じるが、これは単に色や景色が綺麗だと思うのではなく、あらゆるものは流転していくとして、世の無常を感じているからだとされる。自然の一つ一つにも、それぞれの物語があると感じるのは、どの文化にも通ずることではなく、日本文化の一つの特徴であることを知っておきたい。
-
土屋鞄製造所より遊び心あふれる《だるまバッグ》が限定発売
新商品情報 VOL.8
ランドセル工房を発祥とし、丁寧なものづくりで知られる革製品ブランド「土屋鞄製造所」より、「運ぶを楽しむ」シリーズの第5弾として《だるまバッグ》が発売される。「運ぶを楽しむ」は、日本のものづくり文化を世界へ伝えるため、2020年から始まった専用鞄シリーズ。土屋鞄の職人が、日々磨き続けている技術や知識を生かして、ワイングラス専用バッグやスイカ専用バッグなど、運ぶ時間に喜びや楽しさを感じられる、他にはな...
-
『The rebirth of Kokura Ori 縞の美・縞の粋 ― ひとひらの裂(きれ)から小倉織の再生』展覧会レポート
展覧会・イベントレポート VOL.20
1983年、染織家・築城則子さんは、福岡県北九州市の小さな骨董品店で一片の端布に出会う。それは立体感あるたて縞が美しい、小倉織の子供の袴地だった。この運命的な出会いから、昭和初期より生産の途絶えていた小倉織の復元・再生に取り組み始めた彼女は、1984年についにその試みを成功させた。その後、築城さんが今日までに制作してきた小倉織作品は約400点以上にのぼる。今回の松屋銀座・デザインギャラリー1953...
-
京都で唯一最大のオープンサイトイベント『DESIGN WEEK KYOTO 2023 in 丹波・京都・山城』開催
展覧会・イベント情報 VOL.53
2023年2月16日(木)〜19日(日)の4日間、京都府の丹波・京都・山城地域にて『DESIGN WEEK KYOTO 2023 in 丹波・京都・山城』が開催される。イベントのメインコンテンツは、ものづくりの現場が一斉に開放される「オープンサイト」。近年、世界中のクリエイティブな街で実施されているオープンサイトイベントだが、DESIGN WEEK KYOTOは2016年に第1回が開催され、今年で...
-
日本の美意識「陰翳」
連載コラム『日本工芸の歩む道』 VOL.4
1933年に発表された谷崎潤一郎の随筆『陰翳礼賛(いんえいらいさん)』は、日本の美意識を広く海外にまで紹介している本の一つである。日本の暮らしには、いかに薄暗がりが大切であったかを独特の文体で書いたこの書は、日本の美意識に興味を持つ外国人や、アート、デザイン、建築などを学ぶ学生にとっては必読書となっており、哲学者のミシェル・フーコーや世界的な建築家である安藤忠雄らも大きく影響を受けたとされている。
-
「山中」
連載コラム『工芸産地』 VOL.3
奈良時代の高名な僧、行基が発見したと伝えられる山中温泉。北陸の山懐に抱かれ、美しい橋の架かる渓谷沿いに温泉旅館が点在する、風情ある町だ。かの松尾芭蕉もこの地を訪れ、「山中や 菊は手折らじ 湯の匂ひ」と詠み、山中温泉を有馬・草津と並ぶ「扶桑の三名湯」と讃えている。山間にありながら、日本海の新鮮な海の幸も味わえる豊かな食文化も魅力のひとつだろう。こうした自然に恵まれた環境は、繊細な手仕事の技術を育んで...
-
第781回デザインギャラリー1953企画展『The rebirth of Kokura Ori 縞の美・縞の粋 ― ひとひらの裂(きれ)から小倉織の再生』開催
展覧会・イベント情報 VOL.52
日本デザインコミッティー主催の企画展『The rebirth of Kokura Ori 縞の美・縞の粋 ― ひとひらの裂(きれ)から小倉織の再生』が、2022年12月27日(火)〜2023年2月20日(月)の期間、松屋銀座・デザインギャラリー1953にて開催される。小倉織は豊前小倉(現在の福岡県北九州市)を中心に江戸時代から作り続けられてきた歴史ある木綿織物。丈夫で地厚な小倉織は豊前小倉藩の特産...
-
『Go Forward 2022 ―磁器のものづくりに関わる“14P”のこれから―』イベントレポート
展覧会・イベントレポート VOL.19 AD
有田のものづくりを、もっと広く知ってほしい。磁器の生産現場を紹介する展示・体験イベント『Go Forward 2022 ―磁器のものづくりに関わる“14P”のこれから―』は、そんな作り手たちの思いを乗せて、2022年11月3日(木・祝)~5日(土)の3日間にわたり開催された。このイベントを仕掛けるNEXTRADは、佐賀県伊万里・有田の窯元の若手経営者及び後継者など14名で構成されるチームだ。昨年に...
-
1月開催『ART JOB FAIR 2023』出展団体・イベント内容が決定
展覧会・イベント情報 VOL.51
日本初となるアートの仕事に特化したジョブフェア『ART JOB FAIR 2023』が2023年1月28日(土)、29日(日)の2日間の日程で開催される。出展する全国各地のアート団体10社と、期間中に開催される8つの講座の内容が発表された。ART JOB FAIRは「アートの働き方に光をあてる」をテーマに、求人情報をオープンにし、誰でも参加できる透明性の高い出会いの場として企画されたジョブフェア。...
-
日本の美意識「間と余白」
連載コラム『日本工芸の歩む道』 VOL.3
日本ならではの美意識を語るとき、「侘び寂び」と同じように、「間」と「余白」という言葉も欠かせないものだ。「間」は、主に演劇や音楽、対人関係の中で意識されるもので、「余白」は美術やデザインなどの平面的なものにおいて、頻繁に用いられてきた言葉である。
-
香り立ちと飲み心地を極めたマグカップ《Rim Mug》が畑萬陶苑から登場
新商品情報 VOL.7
かつて鍋島藩の御用窯が置かれ、秘窯の里とも呼ばれる佐賀県伊万里市大川内山。畑萬陶苑は当地にて、自然をモチーフとした伊万里鍋島焼の繊細な絵付けと、それを引き立てる白く薄い生地にこだわって磁器を作り続けている窯元だ。伝統的な様式のみならず、現代の生活に即したデザイン製作や、異業種とのコラボレーションにも積極的で、常に新しい技術や表現に挑戦している。今回新しく発表されたマグカップ《Rim Mug》は、「...
-
展覧会・イベント情報
日本各地の工芸の展覧会・イベント情報。
VOL.1-56
更新
-
展覧会・イベントレポート
工芸の展覧会・イベントレポート。
VOL.1-21
更新
-
新商品情報
作り手からの新商品情報。
VOL.1-9
更新
-
連載コラム『日本工芸の歩む道』
産地を訪れ、その土地の空気を吸い、作り手と同じ景色を眺めながら、気づき、感じたこと。
VOL.1-5
更新
-
連載コラム『工芸産地』
日本各地にある、さまざまな工芸の産地を紹介。
VOL.1-3
更新
-
工芸トピックス
今、工芸の世界で起きていること。注目の最新情報。
VOL.1-10
更新
-
VOICE
日本から世界へ。工芸を通じた「気づき」の言葉。
VOL.1-3
更新
-
KOGEI & Me
伝え繋ぐ、作り手たちの工芸への想い。人生で最高の一枚と共に。
VOL.1-31
更新
-
編集後記
VOL.1
更新