駿河竹千筋細工とソーラーテクノロジーを組み合わせた行燈《Sonnenglas® EN》が発売
新商品情報 VOL.21

展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
東京都
2025.4.5 – 6.22
静嘉堂文庫美術館
2025.4.19 – 11.24
大阪市立東洋陶磁美術館
京都府
2025.4.26 – 8.3
樂美術館
佐賀県
2025.4.29 – 5.6
佐賀県立九州陶磁文化館
副久製陶所は、1953年に佐賀県嬉野市吉田で創業。14戸ある肥前吉田焼の窯元の一つである。日本の磁器発祥の地として名高い有田の近隣地域だが、美術品や業務用食器を多く手がける有田に比べて、日用食器の生産が主体である。副久製陶所は開業時、唐子模様のうつわ製造を中心に行い、次代では墨を用いた白抜き技法である「墨はじき」と伝統的な筆による絵付け技法である「濃み」の技法を得意としてきた。現在は、三代目となる副島久洋さんが、副島美智子夫人と共に、代々継がれてきたこれらの技法を生かした作陶を行っている。
生産が最も盛んであった1990年代には10名ほどの職人がおり、海外へも頻繁に視察に繰り出したが、近年では地域全体の生産量が減り、これまでとは異なる戦略が不可欠であった。そんな中、2015年に「濃み(だみ)」を活かした「副久 GOSU」シリーズを開発。「濃み」は、たっぷりと呉須を含んだ筆で絵付けする技法であり、「副久 GOSU」シリーズでは、独自に5段階の濃淡の呉須を開発し、「濃み」の新たな表現を確立した。
この「副久 GOSU」の開発をきっかけに、デザイナーとのコラボレーションや地域の企画にも熱心に取り組みを続けている。販売会などに参加し、消費者のニーズに丁寧に耳を傾ける久洋さん、美智子さん。素朴で穏やかな作風ながら、新しい挑戦を続けるものづくりへの探究心は絶えることがない。