山口久乗
Yamaguchi Kyujo
- 社名
- 株式会社山口久乗
- 地域
- 富山県・高岡
- 住所
- 〒933-0941 富山県高岡市内免2丁目8番50号
- 代表
- 山口 敏雄
- 創業者
- 山口 休乗
- 創業年
- 1907年
- 従業員数
- 15名
- Webサイト
- マップ
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ROOTS
富山県高岡市は鋳物の産地として知られ、国内に流通する仏具金物の9割を製造している。この地で1907年に創業したのが、株式会社山口久乗だ。仏具の制作と卸を行いながら、仏具の一部である「おりん」の音に着目し、独自の商品展開をする。「仏具以外に日常生活で使ってもらえるものをつくりたい」と願っていた現社長の山口敏雄さんが、くらしの道具としてのおりんの開発を進めてきた。
溶かした金属を型に流し込む鋳造の現場は、火との闘いだ。並々ならぬ技術と体力が必要だが、山口久乗ではこの鋳物の伝統技法を大切に育て続けてきた。豊かなおりんの音を実現するには、鋳込みの作業以外にも、「削り」や「磨き」などの高い技術が求められる。また、表面には着色やメッキ、彫金や彩色といったいろいろな技法が施されて、多様なおりんが完成する。
2010年には、ドアベルや楽器など日常的な楽しみ方ができる「久乗おりん」のブランドを発足。ギフトショーに初出展し、クラフトデザイン大賞を受賞した。これが百貨店やライフスタイルショップなど、仏具では関わることのなかった販路の開拓につながった。2016年、イタリアミラノのトリエンナーレ美術館にて、おりんの演奏会を開催。人の心に働きかける美しいおりんの音が、宗教や国境を越え、世界の人びとの幸せの根幹・心の健康に寄与することを願っている。