『工芸シンポジウム2026 工芸は越境する 〜日本から世界へ、伝統から未来へ〜』開催
注目の展覧会・イベント VOL.81

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2026.3.19 – 3.29
セイコーハウスホール
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しぶや黒田陶苑
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2026.3.20 – 3.29
加島美術
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八丁堀 とべとべくさ

川又栄風さんは、明治時代より結桶作りを代々受け継ぐ「桶栄」の四代目だ。子どもの頃は職人への夢を思い描いていたわけではないというが、大学生の頃より美術や日本文化への興味を持ち始めた。そして、大学卒業後、一般企業に就職したが、1985年に父親の下で職人への道を歩み始める。
桶栄での桶作りは、数百年以上変わらない伝統技法を用いることを基本とし、職人たちは、70以上の工程を丁寧に繰り返すことで、より高度なものとなる。桶は、簡素な型だけに、素材選びや技法の熟練度が物の良し悪しに直結する。栄風さんにとって転機となったのは、桶を縛る箍(たが)に「洋白銀」を用いた時のこと。箍の材料は銅や竹材が一般的だが、強度が高く、見た目も美しい洋白銀を用いたことで、桶栄の「顔」とも言える独自の意匠に辿り着いた。
2007年に四代目として事業を受け継ぎ、職人としての技術を追求する一方で、工芸家としての生業を重んじるようにもなった。「型を削ぎ落としきったところから生まれる、簡素な美を生み出せれば」。その言葉には、伝統を受け継ぐ職人としての力強い意思が込められていた。