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初代 楽長次郎《黒茶碗 銘 源太黒》が2億3000万円で落札

初代 楽長次郎《黒茶碗 銘 源太黒》

2026年5月21日(木)・22日(金)、東京・有明で毎日オークションによる「第850回 新作工芸・茶道具オークション」が開催。初代 楽長次郎《黒茶碗 銘 源太黒》が、本オークションの最高額2億3000万円で落札された。

初代 楽長次郎《黒茶碗 銘 源太黒》は、利休による銘を備え、表千家とゆかりの深い豪商・鴻池家に伝わったもの。鴻池家は楽家初代・長次郎が制作した茶碗の中から、千利休が特に優れた作品として選定した名碗七つ《長次郎七種(利休七種)》のうち三碗を所有していたことで知られ、そのほかに鴻池家が有した著名な長次郎作の碗として、《閑居》《太郎坊》と並び本作《源太黒》が挙げられる。本碗が公開の競りの場に出てきたのはおよそ90年ぶり。下見会でも大きな注目を集め、競りは3000万から開始し、当日は会場、電話、オンラインからの複数の入札で価格が大きく伸び、最終的に2億3000万円で落札された。なお、先述の初代 楽長次郎《黒茶碗 銘 閑居》は、毎日オークションが2026年2月に開催した「第842回 岩田家旧蔵特別コレクション」にて9億2000万円で落札となっている。

そのほか、日本近代工芸を代表する作家、板谷波山の《彩磁葡萄文香爐》、現代陶芸の鬼才、加守田章二の晩年の傑作《一九七九 壷》、岡部嶺男の《灰釉瓶子》も予想を超える高額で落札。

また、十五代 楽吉左衛門(直入)による茶碗が1127万円で落札されたほか、ルーシー・リー、加藤唐九郎、川喜田半泥子の茶碗も高額落札が相次ぎ、楽茶碗の活況と併せて、茶碗全体に対する注目度の高さを示す結果となった。

茶道具や新作工芸の分野において、オークション参加者が自らの美意識に基づき、「実用」と「鑑賞」の境界を越えて選択する傾向が近年強くなってきているという。買い手による積極的な作品の再定義が、オークションの活況に繋がっていることが窺える。

 

◾️落札結果 一例
初代 楽長次郎《黒茶碗 銘 源太黒》(2億3000万円で落札)
板谷波山《彩磁葡萄文香爐》(1782万5000円で落札)
加守田章二《一九七九 壷》(1322万5000円で落札)
十五代 楽吉左衛門(直入)《茶碗》(1127万円で落札)
岡部嶺男《灰釉瓶子》(954万5000円で落札)
ルーシー・リー《線文碗》(575万円で落札)

◾️関連情報
毎日オークション
https://www.my-auction.co.jp/

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KOGEI STANDARD

編集部

KOGEI STANDARDの編集部。作り手、ギャラリスト、キュレーター、産地のコーディネーターなど、日本の現代工芸に関する幅広い情報網を持ち、日々、取材・編集・情報発信を行なっている。