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山本 周作・領作

Shusaku & Ryosaku Yamamoto
出製陶
活動拠点
岡山県
出身地
岡山県
生まれ
1974年 / 1978年
役割
経営 兼 職人

兄弟ではぐくむ等身大の備前焼

祖父の山本陶秀氏は人間国宝、父は、岡山県重要無形文化財保持者の山本出氏という、備前焼作家の家系に生まれた、周作さん、領作さん兄弟。二人にとって陶芸は空気のように当たり前にあるものであり、興味の対象ではなかったという。

そんな兄弟が作陶に触れたのは20代前半の頃。父、出氏がフランスで開催した個展がきっかけで、助手として作品制作に携わるようになった。技術を習得していく達成感を得た二人は、やがて父の元で本格的に修行を始めた。それぞれ作家として活動した時期もある。しかし、兄の周作さんは備前焼の将来を考え、兄弟で一つの窯を分け合うのではなく、協力して一つのブランドをつくることを提案。領作さんも同じ想いを抱いていたことから、二人は2014年に新ブランド「出製陶」を立ち上げた。父から受け継いだ備前焼の手法と、二人の感性を生かした製品開発を行い、販路開拓を行っている。

「自分自身や同世代が欲しいと思う製品をつくって、備前を元気にしたい」。そう語る二人は、等身大のブランドを大切に育んでいる。

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KOGEI STANDARD

編集部

KOGEI STANDARDの編集部。作り手、ギャラリスト、キュレーター、産地のコーディネーターなど、日本の現代工芸に関する幅広い情報網を持ち、日々、取材・編集・情報発信を行なっている。