『工芸シンポジウム2026 工芸は越境する 〜日本から世界へ、伝統から未来へ〜』開催
注目の展覧会・イベント VOL.81

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東京都
2026.3.19 – 3.29
セイコーハウスホール
東京都
2026.3.20 – 3.24
しぶや黒田陶苑
東京都
2026.3.20 – 3.29
加島美術
東京都
2026.3.20 – 3.29
八丁堀 とべとべくさ
福島一紘の「伊賀志野」とは、伊賀と志野という二つのやきものの美を一つの器に宿らせる試みである。伊賀には「七度焼き」と呼ばれる、高温で幾度も焼成を繰り返す技法がある。その技法を志野に応用し、志野の素材を用いて成形した器に、複数回の本焼きを重ねる。過酷な高温の炎に何度も器をさらす行為は、常にリスクと隣り合わせだ。当然簡単にはいかない。そうした試行錯誤を経て引き出されたのが、この《伊賀志野茶盌》の表情である。
厚手の力強い造形。炎の激しさを物語る、灰被りや焦げ、ひび割れ模様。岩肌を流れる雪解け水のような、白い志野釉と緑のビードロ。作家の創造性と探求心、そして窯変がもたらした伊賀と志野の美の融合は、他に類を見ない景色を作り出した。
伊賀志野は窯変による変容が宿命であり、再現性はほとんどない。失敗も多い。しかしそれゆえに、想像を超えた焼き上がりが窯の扉の向こうに待っていることもある。毎回の窯出しが作家にとっての楽しみであり続けるのは、炎と土の対話がいまなお更新され続けているからだろう。