展示デザインを手掛けたのは、北九州空港のラウンジなど、小倉織を用いて洗練された空間デザインを生み出してきた建築家のYang Hen Chen氏です。今展のデザインコンセプトは「宙」。中央に大きな空間を設け、その周りを囲むように作品を配置する構成となっています。海外の美術館を彷彿とさせるようなこの空間では、中央からぐるりと作品を鑑賞し、くつろぎながらゆっくりと縞の世界に浸ることができました。
新型コロナウイルスの猛威により一度は延期となっていた本展ですが、このたび満を持しての開催となり、来場された方々も興味深く鑑賞されていました。「医療関係の方々が懸命に取り組んでいらっしゃる様子を知るにつけ、私なりの道を精一杯進むだけだと考えております。縞が一筋の光、希望へと繋がることを信じてやみません」と築城さん。展示の様子は、オンラインでも公開されています。
写真提供:遊生染織工房
文:堤杏子