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工芸トピックス VOL.33

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和光 本店 アーツアンドカルチャー
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essence kyoto
佃さんは木という材料を自在に使いこなしつつ、木の多様な魅力を示そうと試みる。例えば《黄肌木画小箪笥(キハダ)》は、引き出しの正面部分は黒柿、引き出しの縁の部分は柘植、箪笥全体の縁の部分は椿を使っている。この作品は、正面から見ると、まるで水墨画のような黒柿の模様が目を惹き、上から見ると、精緻な図形と文様が幾何学的で硬質な印象を与える。一方、黒や薄茶の木を組み合わせた《木画小箪笥(神代欅・榧)》は、木の色味と照りが相まって遠近感が生じ、まるで騙し絵のような効果を生んでいる。
佃さんは「陶芸の場合、作品をいったん窯に預けるが、木工の場合、木という材料が作家の手を離れずに最後までつきまとうので、どういう木を使うのかが重要になってくる」と語る。木に知悉し、杢目の美しさを引き出すためにこの上なく高い技術力を磨き続ける佃さんの作品は、一つ一つが木々の豊かな生を物語っているようだった。
文:中野 昭子
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横浜高島屋 7階 美術画廊
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