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『LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026』大賞と特別賞の受賞者を発表

LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026 ファイナリスト
Courtesy LOEWE FOUNDATION

ロエベは、2026年のLOEWE FOUNDATION Craft Prizeの受賞者を発表。大賞にジョンジン・パクの作品《Strata of Illusion》を選出した。

ジョンジン・パクは韓国出身の陶芸家。イギリスのカーディフ・メトロポリタン大学で陶芸の修士号を取得し、ソウルの国民大学で陶芸の学士、修士、博士号を取得。国際的な展覧会に多数出展し、ソウル女子大学校の助教授も務めている。大賞を授賞した椅子状のフォルムの《Strata of Illusion》は、「制御」と「崩壊」の間の緊張関係を探求した作品。色付きの磁土を塗布した数千枚に及ぶ紙を積層し、高密度かつ直線的な量塊として形成。焼成の過程で紙は燃え尽き、熱と重力によって沈み込んだような形状へと変化している。また、本作は磁器を基礎としながらも、吹きガラスや製本技術など、異なる工芸的手法とも呼応し、単一の素材としての解釈にとどまらない。審査員は、陶芸に対する既成概念を覆し、意外性と必然性を同時に備えた彫刻的存在感を生み出した点を高く評価し、焼成で紙が消失していく詩的なプロセスや、沈み込んだフォルムの率直な不完全さにも強く惹きつけられたという。

特別賞2組も同時に発表された。ガーナの職人集団、ババ・ツリー・マスター・ウィーバーズ(メアリー・アナバ、チャリティー・アベアマ・アトゥア、クリスティアナ・アナバ・アコルポカ、アサキロロ・アドゥコ、メアリー・アインボグラ、テニ・アイネ、スボロ・アイネ、プンカ・ジョー)と、スペインのアーティスト、アルバロ・カタラン・デ・オコンの共同制作によるタペストリー、《Frafra Tapestry》は、ガーナ・グルンシ地方の伝統的な集落の空撮写真をもとに、エレファントグラスを用い、伝統的な籠編み技法によって制作された。現代の技術と受け継がれる織りの知識を融合し、失われつつある建築文化と生活様式の集団的記憶を記録しようとする、創造的協働が高く評価された。

イタリア出身のグラツィアーノ・ビジンティンのネックレス、《Collier》も特別賞を受賞。薄い金板で構成された極小の立方体を連ね、古代の金工技法であるニエロによって装飾された作品は、無数の小さな絵画が連なっているような視覚効果を生み出しており、卓越した技巧と独創的なアプローチが高く評価された。

LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026は、133の国と地域から寄せられた5,100点を超える作品から、30名のファイナリストを選出。デザイン、建築、批評、ミュージアム・キュレーションなど各界の第一線で活躍する審査員によって受賞者が選出され、大賞受賞者には50,000ユーロ、特別賞受賞者には5,000ユーロが授与される。ファイナリストの作品は、2026年5月13日(水)から6月14日(日)まで、シンガポールのナショナル・ギャラリー・シンガポールで展示され、作品はオンラインでも公開している。

◾️関連情報
LOEWE FOUNDATION Craft Prize 2026
展示期間:2026年5月13日(水)〜6月14日(日)
会場:ナショナル・ギャラリー・シンガポール(1 St Andrew’s Road, Singapore 178957)
ウェブサイト:https://craftprize.loewe.com/ja/craftprize2026

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KOGEI STANDARD

編集部

KOGEI STANDARDの編集部。作り手、ギャラリスト、キュレーター、産地のコーディネーターなど、日本の現代工芸に関する幅広い情報網を持ち、日々、取材・編集・情報発信を行なっている。