「クレドール」ゴールドフェザーより畑萬陶苑と協働した限定モデルが登場
新商品情報 VOL.26

展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
東京都
2026.1.6 – 3.10
日本民藝館
東京都
2026.1.29 – 2.8
セイコーハウスホール
大阪府
2026.1.30 – 2.5
アトリエ ヒロ
東京都
2026.2.1 – 2.6
桃居
まるで幾千年の時を経た遺構のように、静かに佇む無彩の香炉。山口県萩市の陶芸家・渋谷英一が、萩の土を用いて手びねりで成形した作品である。焼成の火が土の質感に複雑な表情をもたらし、色を削ぎ落とした表面に、深く沈むような陰影が宿る。
渋谷の《地乃器》の主題は「時」だ。本作は、作家が滞在先のイタリアで目にした古代ローマの水道橋から着想を得ている。一方で萩の街にも、時を重ねた歴史的文化財が静かに立ち続けている。二つの風景は、遠く離れながらも同じ地脈でつながるようであり、そこに作家自身の感性も重なってゆく。本作に表現される時を超えた美は、きっと未来の鑑賞者にも届くだろう。
伝統の素材と土地の風土、そして作家の創造的感覚が交差する瞬間に生まれるもの。その地域性と創造性のどちらか一つでも欠ければ、本作は生まれなかったといえる。萩という地への憧憬と創造への意志が静かに混じり合い、この香炉は現代を生きている。