POJ Studio、京都・五条に日本の職人技を体感できる新拠点をオープン
工芸トピックス VOL.44

展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
2025.10.3 – 11.16
大分市美術館
2025.10.4 – 11.16
遊朴館 HIDA GALLERY
岐阜県
2025.10.4 – 11.29
岐阜現代美術館
2025.10.4 – 12.7
佐賀県立九州陶磁文化館
日本橋の榛原で半世紀以上を務める星野さんは、19歳のときにアルバイト店員として入社した。徒弟制度があった当時、榛原には親ほど歳の離れた番頭たちがおり、星野さんは仕事と遊びの楽しさを教わったそうだ。
最初の仕事は、料亭から歴代の宰相宅まで幅広いお得意様への配達仕事。配達を通じて、紙の生産地や種類などを学んだ。やがて、星野さん自らが番頭となり、総支配人にもなった。戦後の混乱期からバブル時代を経て、時代の変遷とともに、求められる紙の用途は変わったが、いつの時代にも必要とされてきたという実感がある。
「紙は歴史を伝えるものであり、文化とも密接です。どれほど世の中が変わり続けても、紙が途絶えることはないでしょう」。そう語る星野さんは、変わりゆく日本橋の街の姿を見続けながら、改めて紙の大切さを今の時代へと伝えようとしている。