第2回京都クラフト&デザインコンペティション『TRADITION for TOMORROW』開催
工芸トピックス VOL.41

展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
京都府
2025.8.23 – 9.3
陶椀
東京都
2025.9.3 – 9.8
日本橋三越本店
東京都
2025.9.4 – 9.9
柿傳ギャラリー
2025.9.5 – 9.20
HULS GALLERY TOKYO
山口県長門市深川湯本に約360年続く萩焼の窯元、坂倉新兵衛窯。かの由緒ある窯の後継者である若き作家が今、その才を開花させている。
坂倉正紘の手による本作は、その人柄を表すように、全体に優しい温かみを纏う。手に取った時の質感や、見込みや高台に表れた黒く煤けたような風合いには、土の味わい深さが遺憾なく発揮されている。坂倉氏の土への向き合い方は真摯そのもので、土づくりから自らの手で行ない、如何にして萩の土の魅力を引き出すかを常に追求している。
萩焼は、茶道の文化とともにその歴史を紡いできた。「萩の七化け」と言われるように、お茶を楽しむたびに景色が変化していくことも、萩の茶碗が持つ妙味だ。本作はこれから、使い手のもとでどのように育っていくだろうか。そんな想像を巡らすこともまた一興である。