誠文堂新光社 ― 和の美 食の美 温故知新 『現代陶芸』 発売
工芸トピックス VOL.54

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展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
2026.5.9 – 5.18
セイコーハウスホール
大阪府
2026.5.13 – 5.18
阪急うめだ本店 9階 阪急うめだギャラリー
東京都
2026.5.16 – 5.21
柿傳ギャラリー
2026.5.16 – 5.31
GALLERY crossing
中国から伝わった喫茶の風習は、桃山時代に茶の湯文化として大きく花開いた。茶人や武士が日本独自の美意識を追い求める中、美濃でも多岐にわたる様式の茶碗が焼かれるようになる。
美濃焼の一つに数えられる椿手には、釉薬に含まれる鉄の量によって、黄色から、茶色、黒色、時に椿の花のような赤色まで、さまざまな色が現れる。加藤氏が幾日も薪を絶やさず、穴窯の火から生み出した椿手茶碗は、赤茶色に黒色が混じり合う複雑な色合いが奥深い。高台に見える素朴な土の質感と、際まで掛けられた艶やかな釉薬との対比には、洗練された趣も感じられる。しっかりとした半筒形に手に馴染む心地良さがあるのは、茶道に精通する作家ならではの造形だろう。揺るぎない風格の中に、精力的に創作に向かう作家の熱量があふれているような作品だ。