駿河竹千筋細工とソーラーテクノロジーを組み合わせた行燈《Sonnenglas® EN》が発売
新商品情報 VOL.21

展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
東京都
2025.4.5 – 6.22
静嘉堂文庫美術館
2025.4.19 – 11.24
大阪市立東洋陶磁美術館
京都府
2025.4.26 – 8.3
樂美術館
佐賀県
2025.4.29 – 5.6
佐賀県立九州陶磁文化館
土が持つ原初的な荒々しさを想起させながらも、独創性に溢れた作品を数多く発表している備前の陶芸家、森大雅氏。本作《ドキドキ》は、ずっしりとした重みを伴う赤褐色に焼けた土塊が、人の心臓のありのままの姿をかたどった作品である。森氏が制作にあたってイメージしたのは、人々に対する愛の象徴であるイエス・キリストの聖心。それに現代日本の漫画表現「ドキドキ」という文字を重ねることで、少女の燃えるような恋心を表現したのだという。窯で焼成される過程をたどって完成した作品は、燃え上がった恋が深い愛に昇華されたことをも示唆する。
信仰の対象である聖心は、西洋の宗教画にしばしば燃える心臓として描かれてきた。それを、恋する少女の燃える想いにオーバーラップさせた発想は類を見ない。作品との対峙によって、鑑賞者は驚きや好奇心を呼び起こされることだろう。現代の備前焼を模索し続ける森氏自身の、燃えるような創作欲の詰まった作品である。