誠文堂新光社 ― 和の美 食の美 温故知新 『現代陶芸』 発売
工芸トピックス VOL.54

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2026.5.9 – 5.18
セイコーハウスホール
大阪府
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阪急うめだ本店 9階 阪急うめだギャラリー
東京都
2026.5.16 – 5.21
柿傳ギャラリー
2026.5.16 – 5.31
GALLERY crossing
自然、という表現がこれほど似合う作品もないだろう。本作《窯変粉引茶碗》は、柔らかく曇った粉引の白に差す紅色、苔むした岩のように焼け跡と混じり合う濃褐色、その合間に覗く鮮やかなビードロの緑が、見込み、口縁から胴、高台と、変化に富む表情を見せながら一碗の中で調和し、まるで山中に佇んで自然の情景を眺めているような心持ちになる作品だ。
作家、辻󠄀村塊にも自然という言葉はよく似合う。幼少の頃より野山で暮らし、陶芸家の父の仕事を間近に見て育った辻󠄀村が、自身で山を切り開き、窯に向き合う日々に進んだのは当然のことのようにも思われる。作風の幅広さも作家の特徴だが、自分が表現したいと思うものを素直に追求している結果が、多様な作品となっているに違いない。
作品が持つ多彩な表情に、作家が実際に見て触れてきた日々の景色を見るようだ。野山で深呼吸するように、五感を使って一服を楽しみたい茶碗である。