漆琳堂とZOZO NEXTが新しい漆技術の共同研究を開始
工芸トピックス VOL.37

展覧会情報やインタビューなど、工芸に関するさまざま情報を発信しています。
東京都
2025.3.20 – 3.30
加島美術
東京都
2025.3.21 – 3.30
しぶや黒田陶苑
京都府
2025.3.22 – 7.27
ZENBI-鍵善良房-KAGIZEN ART MUSEUM
東京都
2025.3.25 – 3.30
柿傳ギャラリー
中国陶磁の最高峰とも言われ、今も人々を魅了する宋代の名品の数々。今泉毅はその普遍的な美しさに惹かれ、青瓷や天目に取り組んでいる作家だ。真摯に制作に向き合う日々を積み重ね、造形・釉薬ともに研ぎ澄まされた作品を世に送り出している。
本作《翠青瓷盃》は、優美な曲線を描く口縁が作品に躍動感を与え、高めに作られた小ぶりの高台が心地良い緊張感を醸し出している。透き通った清流のように滑らかに器肌を覆う釉薬は、口元で黒い胎土を見せ、見込みや高台際では、翡翠のようにひときわ鮮やかに色付いている。複雑に重なり合う貫入は墨が入ることでその存在感を増し、観る者を奥へ奥へと誘うような深みを作り出した。
一輪の花のように美しい立姿、その隅々まで作家の美意識が感じられる。長く手元に置き、深まる色合いと貫入の変化を眺め続けたいと思わせる作品だ。